淀川区 Y.Oさん(59歳 女性)

昨年5月、朝、いつも通り出かけた夫は、その3時間半後遺体となって病院で横たわっていました。心臓突然死でした。死に目に会うことすらかないませんでした。

それまで安心して生活できる場所だった自分の家が、孤独と不安でいっぱいの耐え難い場所になりました。日を追うごとに心も体も不安定になり、クリニックを受診、抗不安薬(エチゾラム0.5㎎)を処方されました。就寝前1錠の服用でしたが、とてもよく効きました。以降、6月から9月までずっと薬に頼り続けるようになりました。

10月に入ると体調不良やストレスのせいか血圧が高くなり、高血圧の薬(オルメサルタン10㎎)を処方されました。この薬は副作用でとても体がだるくなるため、抗不安薬を服用しなくても眠れるようになりました。漫然と服用を続けていた抗不安薬を止めることができるかもしれないと思い、自己判断で薬を服用したり、しなかったりしていました。しかし、そんないい加減な断薬方法が災いし、11月初旬の日中、突然大きな不安感に襲われ耐えられなくなり抗不安薬を服用してしまいました。それ以来抗不安薬を1日2錠服用しないといけないほどになってしまったのです。

さらに12月には義母が病気で入院(現在は退院しています)抗不安薬が2錠から3錠になることもあり、その上ほとんど眠れなくなったため睡眠導入剤(ゾルピデム酒石酸塩OD錠10㎎)を処方してもらいました。薬の量が増えるにつれて副作用もひどくなり外出もままならず心身の疲労は限界に達し、すがる思いでこちらのカウンセリングルームへ連絡しました。

まず先生から、私の服用している抗不安薬は依存性が高く長期連用はやめた方が良いと指摘されましたが、当時はとても断薬出来る状態ではありませんでした。ホームページに「本気で治したい、克服するために努力できるという気持ちの方のみ受診をお勧めします」とありますが、私にはそんな決意は微塵もなかったのです。ただ、自分の辛さ、苦しさを聞いてもらいたい、それだけでした。
「ここに来てはいけなかったのでは…」と思い正直に先生にお話ししましたが、「大丈夫ですよ。元気になれますよ」と言って下さったので、安心してカウンセリングを受けることができました。
先生は決して強制的に断薬を勧めたりせず、まず現在の状態が発症したプロセス、生い立ち、家庭環境、家族のことなどからカウンセリングを重ねていくことで、私のこれからの心の持ち様、そして今後の生活のアドバイスなどをわかりやすく、時に楽しく説明してくれました。特に夜間不安が強くなることを訴えていたので、度々電話をくださったことも大きな励みになりました。

1月から先生から言われていた課題を行い、それに伴って日中の抗不安薬の服用を1錠減らすことが出来ました。(睡眠導入剤は処方されてから2週間ほどで体質に合わなかったため止めていました)

2月に入り、それまでも度々感じていた目の調節障害が日増しにひどくなり、パソコンやスマホをスクロールするだけで目の異常を感じる状態が続きだしたのです。明らかに抗不安薬の副作用だと分かっていましたので、中旬頃、先生が勧めてくださった薬局で購入できる漢方薬に切り替えました。切り替えた当初は、眠れない日がしばらく続きましたが、目の調節障害は日ごとに良くなっていきました。不眠以外は特に困った離脱症状は現れませんでした。
切り替えた漢方薬も、現在は服用しておりません。

9ヶ月間、止めることができなかった就寝前服用の1錠の抗不安薬をやっと断つことができたのです。

薬を否定はしませんが、種類によっては長期にわたって服用することで、体が受けるダメージはとても大きいと身をもって経験しました。

先生に出された課題は内向的で臆病な私には大きな課題でしたが、積極的に取り組んでいくことで、不安は少しずつ安心に変わっていきました。気がつけば、自宅にいることも辛くなくなっていました。

先生は私の悩みや苦しみに共感し、いつも思いやりを持って支えて下さいました。

アドバイスに対して頑固な主張を繰り返す私に、先生も随分手を焼かれたことでしょう。
それでも見放さずここまでご指導いただき深く感謝しております。
本当にありがとうございました。

院長コメント

淀川区の主婦Y.Oさんの不安神経症克服体験談でした。

電話を頂いた当初は症状が強く通院ができる状態にありませんでしたので電話でカウンセリングを行いました。
何度か電話カウンセリングをし症状が落ち着いてきたある日Y.Oさんが「一度先生にお会いしたい」と言ってくれましたので当院に来ていただきました。

そこから通院が始まり、3ヶ月ほどで断薬も含め無事完治しました。
断薬時は一気に薬を断ちましたが大きな離脱症状もありませんでした。

当院は減薬ではなく一気に断薬をするパターンが多いのですが、通常適切な治療を行っている場合減薬せずとも一気に断薬できるのです。
薬の副作用で苦しまれている方がおられましたら一度当院の治療をお試しいただければと思います。